【体験談】除湿機を2台使ってわかった!デシカント式とコンプレッサー式の最適な組み合わせ

コンプレッサー式除湿器CV-J71 レビュー

我が家では除湿機が2台あります。

除湿機には大きく分けて「デシカント式」「コンプレッサー式」「ハイブリッド式」の3種類があります。

それぞれにメリットデメリットがありますが、我が家は「デシカント式」と「コンプレッサー式」の2台を併用しています。

方式の違う除湿器を持つことで、季節や用途によって使い分けるのが便利だと実感しています。

除湿機2台使いのメリットとは?

先にまとめると、

デシカント式の除湿機のメリットは「冬の衣類乾燥に強い」!

コンプレッサー式の除湿器のメリットは「電気代が安い」!

それぞれの持ち味は季節(気温)によって生きるかどうかが変わってくるので、季節によって使い分けるのが賢い使い方です。

「じゃあハイブリッド式を一つ買えばいいじゃないか!」と思うかもしれませんが、除湿器にも寿命があり、2台使うことで長く使用でき、壊れた時のリスクを分散できるのです。

デシカント式とコンプレッサー式、両方買ってもハイブリッド式1台と同程度の金額なので、2台持ちで余計にお金がかかることもありません。
2台あれば、2か所で別々に使うこともできます。

コンプレッサー式除湿機の特徴と活用シーン

コンプレッサー式除湿機はエアコンと同じ仕組みで、取り込んだ空気を機械内部の冷却器に当てて、結露した水分を取り出します。

ガラスのコップに冷たい飲み物入れておくとコップの外側が結露して水滴がたまるのと同じです。

デシカント式に比べて消費電力が少なくて済みますが、冬には除湿能力が低下したりコンプレッサーの音がうるさいという欠点もあります。

コンプレッサー式除湿機のメリット

  • 消費電力が少ない(電気代が安い)
  • 室温が熱くなりにくい(夏に最適)
  • 除湿能力が高い(洗濯物が早く乾く)

コンプレッサー式除湿機のデメリット

  • 冬の除湿が苦手
  • 運転音が大きい
  • 本体重量が重い

これらの特徴から、

長時間使う、衣類乾燥や湿度の高いところで使う、動かさずに使う、といった使い方が向いています。

デシカント式除湿機の特徴と活用シーン

デシカント式除湿機は吸湿剤に湿気を吸着させ、ヒーターでそれを乾燥して水分をタンクに貯める、という仕組みです。


このような湿気取りと同じ仕組みで、何度も乾かして再利用しているイメージです。

室温に左右されず一年中使えるので、我が家ではこれまでデシカント式除湿機だけで洗濯物を乾かしていました。

デメリットとしては吸湿剤を乾かすためにヒーターで温めるので、出てくる風が温かく部屋の温度が上がることと、ヒーターが電気を消費するので電気代が高くなる、といった点があります。

デシカント式除湿機のメリット

  • 季節を問わず一年中使える
  • コンプレッサー式に比べて軽いので持ち運びしやすい
  • 比較的安いものが多い

デシカント式除湿機のデメリット

  • 消費電力が大きい
  • 室温が高くなる
  • 寿命が5年ほど
  • 排気に匂いがある

室温が上がる事に関しては、洗濯を干す用の部屋で使っていたので気になりませんでした。

デシカント式除湿機の寿命は内部の吸湿剤に左右されるので約5年ほどと言われています。

私が以前使っていたデシカント式除湿機は壊れずに10年以上頑張ってくれましたが、やはり最後の方は除湿機能はだいぶ衰えていた印象があります。(それが買い替えの理由にもなりました)

デシカント式は吸湿剤を利用しているせいか、出てくる空気に独特の臭いがありました。

悪臭というわけではないですが、機械特有の匂いで、洗濯物に少し臭いが移る気もします。

取り込んで畳んでしまえば洗剤や柔軟剤の匂いに隠れて気にならなくなりますが、匂いに敏感な人は注意が必要かもしれません。

我が家の使用例:季節ごとの使い分け

これまでメインで使っていたのがデシカント式除湿機F-YZU60(パナソニック製)です。

現在は廃盤になっているようで、同程度のデシカント式除湿機F-YZVX60-Hが現行機種になるようです。


F-YZU60パナソニック製全景
F-YZU60パナソニック製

そして新たに購入したコンプレッサー式除湿機【CV-N71(シャープ製)】がこちら。


CV-N71シャープ製全景
CV-N71シャープ製

どちらも使い方はシンプルで、各社のエントリーモデルに位置する安価なものです。

両方とももう少しタンクが大きければ便利なのですが、肝心の除湿能力に関しては満足しています。

コンプレッサー式のCV-N71の方が音は気になりますね。

空気が出るゴーっという音は両方同じくらいですが、コンプレッサーが作動するとそれに加えて低音の運転音がします。

リビングやテレビのそばなどで使うとうるさく感じるでしょう。

寝室で稼働させながら寝るといった使い方もお勧めしません。うるさいです。

CV-N71には水を貯めておくタンク以外にも、連続で排水するためのホースを取り付ける穴があります。

まだこの仕組みを利用してはいませんが、タンク容量が少し小さく感じるので、ホースからバケツなどに排水を溜めておけば水を捨てる頻度が減り便利かもしれません。

排水ホース用の穴はF-YZU60にはついていないので、そのうち活用したいと思います。

F-YZU60(デシカント式)は停止させると排熱と内部の乾燥のためか数分間ファンが回り続ける仕組みになっていますが、CV-N71(コンプレッサー式)は運転を停止するとすぐに送風も止まります。

コンプレッサー式はエアコンと同じで内部で結露が起きているので、カビが生えないように自動的に内部乾燥運転をしてくれると良かったのですが、どうやら手動で行わなければいけないようです。

CV-N71の説明書を見ると、運転後やしばらく使わない時などは弱送風に設定し2時間タイマーをセットして内部を乾燥させて下さいと書いています。

ここはもうちょっと気を利かせて欲しかった点ですね。

CV-N71にはシャープのプラズマクラスターが搭載されていますが、効果のほどはよくわかりません。

以前使っていたパナソニック製の除湿器にもマイナスイオン発生装置がついていましたが、ON時とOFF時の違いは分かりませんでした。

プラズマクラスターとマイナスイオンの違いも良く分かっていませんし、正直信じていないので求めるのは除湿能力だけです。

ただCV-N71はデシカント式のような排気の匂いがしないので、それは利点ですね。

コンプレッサー式の特徴であって、プラズマクラスターのおかげではないと思っていますが。

まとめ 最初の1台目はコンプレッサー式がおすすめ

我が家で使っているF-YZU60(デシカント式)とCV-N71(コンプレッサー式)の比較を表でまとめてみました。

F-YZU60(デシカント式)CV-N71(コンプレッサー式)
いいところ・軽くて持ち運びやすい
・コンプレッサー式に比べて音が気になりにくい
気温が下がっても除湿能力が低下しない
・冬は室温が上がるので若干の暖房効果あり
消費電力が小さい
・除湿能力が高い
・連続排水用のホース穴あり
悪いところ消費電力が大きい
・夏場は部屋が暑くなる
・排気の匂い
・音(低音)がうるさい
・重くて持ち運びには向かない
・若干大きい
自動で内部乾燥しない
消費電力280W~480W175W~180W
おすすめの使い方・風呂場、洗面所、玄関などを部分的に除湿したい時
・冬の除湿や衣類乾燥
・人が過ごす場所での使用
・長時間使う場合
・春~秋の3シーズン
・衣類乾燥などが主で動かさない

こうしてみてみるとデシカント式とコンプレッサー式は一長一短ですね。

私が特に重要視したポイントにアンダーラインを引いています。

やはりコンプレッサー式はデシカント式に比べて消費電力が半分ほどで省エネですね。

我が家ではコンプレッサー式でをメインに使用して電気代を抑えながら、デシカント式を併用して両方のデメリットを補っています。

もし除湿機を買うのは初めてだという方には、コンプレッサー式をお勧めします

衣類乾燥などで除湿機1台をフル稼働させると消費電力が少ない方がお得ですから、コンプレッサー式の方が電気代を安く抑えられます。

また、コンプレッサー式とデシカント式の両方使ってみた実感として、コンプレッサー式の方が除湿能力が高いです。

ですからコンプレッサー式除湿機は最初の1台・メインの1台として最適です。

コンプレッサー式除湿機のデメリットである冬の除湿能力低下に関しては、真冬に外気温と同じくらいまで寒くなるような部屋ではお勧めしませんが、全館15°c以上を保つような高気密高断熱住宅で使うのであればそれほど気にしなくてもいいと思います。

コンプレッサー式除湿機の運転音についても、人のいないところで洗濯物を乾かすのであれば全く問題はありません。

ただ、除湿機はとっても便利な家電なので、おそらくもう一台欲しくなると思います。

2台目に買うならデシカント式ですかね。

デシカント式は軽くて持ち運びしやすく、気温が低くても使えるので、窓際の結露が溜まる場所や玄関の靴棚の湿気取りなどに補助的に使うととても便利です。